Strange Strain Storage.

なんとなくゆるく復活

夜鷹がはぐれてもう戻れない。

 こんにちは。まだ生きてます。




 日曜は予告どおり「フリージア」を観に行ってきました。しかしいくらミニシアター系とはいえ公開2日目の昼で客が10人少々というのが泣けてくる。…まぁ本編みたらその理由が痛いほどわかりますけどね。つまり早い話、原作の良い設定をことごとく潰していて、つまらないのですよ。


 戦時下の生ぬるい空気にそこそこリアルな銃撃戦と、ぱっと見では原作の雰囲気はそこそこ出せてるのに…ストーリーが兎に角ひどい。本当にひどい。フェンリル計画という原作ファンびっくりの突飛な要素をストーリーの根幹に植え付け、敵討ちに関係ないシーンや人物(ヒロシの家や彼女、母親等)はすっぱりカット。前半の「幽霊」との対決は役者それぞれの演技は良いのに緊迫感があまり感じられなく、その割に幽霊は案外呆気なく死んでしまって拍子抜け。そして後半のトシオ執行からラストにかけてのヒロシとヒグチのちょっとした色恋沙汰は、根本的な設定が違うとは言え原作ファンにはかなり受け入れ難いのではないだろうか。


 何というかそもそもあの作品って敵討ちが主じゃないと思うんですよね、個人的には。説明下手なので大体で感じ取ってもらいたいのですが、「敵討ち」はヒロシが戦時下という特殊な環境のなかをただ淡々と生きていくなかにおいてのひとつのエッセンスに過ぎなくて、またそれと同じようにそれぞれのキャラクターがそれぞれ別々の苦悩を抱えて混沌とした世界を生きているように思えるのです。ヒグチはレイプされた過去、溝口はヒロシという存在、山田は執行人としての仕事。この映画にはそんなそれぞれの苦悩がないのです。見えないのではなくて、ない。ヒグチは私的な怨恨で敵討ちを計画してしまうし、溝口はただ怒鳴り散らすだけのチンピラ、山田は疑問を持つ持たない以前にすぐに警護人に寝返るし。冷凍弾の実験で集団で孤児が凍死なんて、まるで中学生が考えるような設定が根元にある上にこれだから、とても手放しで面白いとは言えない作品になってしまった。キャストはなかなかいい役者が揃ってたので、もしかしたら当たったりしないかな、なんて思ってた自分がバカだったorz


 しかし相変わらず嶋田久作はいい仕事してるなぁ、セリフ全くないし殆ど映らないかなり勿体無い役だったのに、やはり存在感は十分過ぎるほど出していました。あと個人的には山田役の柄本佑が良かったと思う。他にも西島秀俊鴻上尚史も良かったんだけど、もう全てがストーリーに台無しにされた感が。キャストに関してのマイナス点は溝口が…ただ大声張り上げてるだけのチンピラだったのが残念。それだけ。あぁ、ヒグチさんは…あんなのヒグチさんじゃないからどうでもいいや。「うふうふふふふふうふふふ―」と笑わないヒグチさんなんか認めないぜ。でもあの役者さん自体は好きなんですけどね。


 そんな感じで原作ファンはブチキレ必至なので、DVD出たらレンタルすればいいでしょう。原作を知らなければそこそこ楽しめるかもしれませんが、ただ残念ながらラストは感動路線です。
 まぁ、言うなればドラマ版「多重人格探偵サイコ」。ストーリーはあってないようなものなのに、血しぶきとか銃撃戦とかグロ描写だけ妙に気合い入ってる、みたいな感じ。



 そういえば、プログラムを買ったんだけれども、なんか半紙のような紙に片面印刷の冊子になっていて、どちらかというとデザインが凝ってるというより手抜き感がした。そして何故かIKKIに載ってた田島昭宇のトリビュートイラストも載ってた。びっくり。






 今日のこと。



 ヤンジャンべしゃり暮らしがいい感じに面白くなってきたなぁ。来週も掲載されるそうなんで楽しみデス♪



 ということしか書くことがない。殆ど外出せずにベランダでケムリふかしてるから。昼間の暖かい日差しの中でベランダで何も考えずにぼーっとしてるのが楽しい。まぁ、部屋で吸うと本に匂いが移るからというのもあるのですが。そして煙草に火をつけた瞬間に耳から「Red Fraction」が流れ出す自分のMP3プレイヤーはなかなか粋なことをしてくれるな、なんて思ったり。子供への影響云々五月蝿いこのご時世でいちばん煙草を美味そうに吸ってるアニメじゃないですかね、「BLACK LAGOON」は。そんな考えを巡らせていると向かいの一軒家のベランダにも煙草をふかしている人が。見られた。軽く会釈した。そんな日々。こんな平和な日が毎日続いてくれると良いな。ほんとに。