Strange Strain Storage.

なんとなくゆるく復活

だらだら。

 今まで自分の時間を縛っていたものを急に失ったその瞬間から、時間の感覚はすべて機能しなくなってしまった。家で本を読んでいても、いやただ座っているだけでも時間の感覚をなくしてしまうのだ。これほどまでに生活に深くかかわっていたのか、そうなのか。昨日はカレンダーをのぞいて思わずこう呟いてしまった。「8日は祝日か、荷物多すぎておろすの苦労するね、こりゃ・・・」あ、そうか、もう自分は関係ないんだっけ。そう思うと何故か理由もわからず悲しくなってくる。胸に尋常じゃない大きさの風穴が空いた感覚。ホームシックになったことはないけれど、そんな感じなんじゃないだろうか。落ち着かない、ストレスが溜まる、時間の感覚がないくせに16時前になるとやたら時間が気になる。自分を構成するものの大半を失うと、もう不安しか残らないのだ。1日が3時間くらいならいいのに。いっその事ここ1〜2年の記憶がなくなってしまえばいいのに。辛い苦しい気持ち悪い。家に誰もいなかったら発狂していたかもしれない。正直、年を越えたあたりから何も手に付かなくなった。焦りはまったくない、寧ろ余裕すらある。しかしそれ以上に生活に対する不安の占める割合が多いのだ。このままでは何か色々と崩壊しかねないという不安。失くしてしまった自分と現世を繋ぎとめる糸。幾ら欲してももう手に入ることはないのだ。期待を裏切ってただゆっくりと音を立てながら過ぎてゆく日々に、自らを指し示す「物語」はあるのだろうか。幾度朝を迎えればこの呪縛から解放されるときはやってくるのだろうか。壁を壊すか、自らが崩おれるか、それが問題だ。