Strange Strain Storage.

なんとなくゆるく復活

「機動戦士ZガンダムIII-星の鼓動は愛-」


 一言でいうと、あっさりした終わり方。





 省き方が悪く、TVシリーズを見てない人にはストーリーが追えないであろう前作とは違い、割と良く纏まっていてストーリーも難なく追え、面白かった。新作カットも多く、見どころもガッチリと用意されている。



 「愛」に重点を置いた劇場版らしく、ラストは製作当初から言われていた所謂「ハッピーエンド」だったが、そんなに驚くほどの展開ではなかった。寧ろ「愛」に重点を置いていることでTVシリーズに込められていたメッセージ性をすべて失っているような気がしてならない。少年の成長ストーリーでもなく、恋愛ストーリーでもなく、結局はどっちつかずな感じになってしまっているラスト。ただ、TVシリーズとは別モノと考えると、ひとつの映画としては良い終わり方をしていると思う。






 以下個人的に思ったことを箇条書き(ややネタバレあり EDネタバレはありません)。












 ・前作でもそうだったが、女性キャラの出番や見せ場が多くなっている。特にエマ・シーンの出番が多く、新作カットではヘンケン艦長の行儀悪さを注意したり、はたまたドジっ娘ぶっていたり、いろいろな補整がかかっている。・・・スタッフ人気が高いのか?www



 ・逆に男キャラの扱いは最悪。ガディ・キンゼーは出て一瞬で死ぬし、ヤザン・ゲーブルはまだしもカツ・コバヤシまでがとことん嫌なキャラにされているし。なかでもジェリド・メサの扱いは酷く、見せ場がないどころか名台詞「カミーユ、お前は俺のーッ!」すらカットされて、とても「裏の主人公」と言われていたキャラとは思えないあっけない最期を遂げている。




 ・ハマーン様の演技にますます磨きがかかっていて感動・・・さすがベテラン榊原良子さん。笑い方の妖艶さがたまらない。




 ・声優の引退や死亡、その他個人的な問題など様々な問題から数人のキャラの声の変更があったものの、セイラ・マスは変更はなく、亡くなった井上瑤さんの声をTVシリーズから抜き取って(?)使用している。そこまでのこだわりがあるなら何故フォウ・ムラサメも・・・と思わざるを得ない。



  ・前作で芸能人枠だったサラ・ザビアロフはキャストが変更、元の声である水谷優子さんに近いイメージの高い声になっていた(*1)。しかし3作目で変えるくらいならなぜ前作で芸能人枠にしたのか・・・こちらにも疑問を感じる。



 ・ミネバ・ラオ・ザビは子役。・・・もう年齢的に伊藤美紀さんには無理だったかorz





 ・サエグサGJ!www



 ・そして駅弁(最悪




 ・EDテーマ曲は例の如くGacktだったのだが、今までと違ってラップというかハードロックというかな曲で、作品に合わなすぎ(;´Д`)






 最後に、カツがサラを撃ってしまうシーンを見て感じたこと。TVシリーズではカツとサラの様子をずっと追っていたため、あのシーンは泣ける場面で、自分も泣いた。けれども劇場版ではストーリーが短縮されているため、カツとサラの絡み自体が少なく、あのシーンが出てきてもあまり感動させられなかった。冒頭でも述べたが、TVシリーズと劇場版では伝わるものも伝わらないものもそれぞれ違う。もしTVシリーズを見ずに劇場版を見た方がいたならば、是非TVシリーズも見てもらいたいと思う。ベースが良作であるからこそ劇場版が製作されるのだから。




 ・・・そしてラストで鬱になれwww




*1:それでも水谷優子さんには劣りまくりですが・・・